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モノラルのススメ

学生の頃、たまたま廉価版のグレン・ミラーのCDを聞いて、すっかりはまり込んだ。
「トムとジェリー」(再放送、というか、再々々々…放送)で育った私としては、この時代のサウンドに不思議な懐かしさを感じたのだろうと思う。
そのCDは1940年代に録音されたモノラル(あるいはモノーラル)のものだったが、「グレン・ミラー・オーケストラ」は現代に至るまで活動を続け、最新の録音技術によるステレオ録音もあるので、当然そのCDにも手が伸びた。
ところが、意外なことに、私にとってはあまり「いい」と感じられなかった。
今でも、うんと古い時代の演奏だけを聴いている。

アドリブの微妙な差異を除けば収録曲も編曲も変わらないし、音質もはるかにクリヤーでテクニックも上であるはずなのに、新しい方を好きになれなかった理由は何なのか、今でも明確な答えがあるわけではないが、なんとなく感じることがある。
新しい録音は、録音技術が言わば「良過ぎて」、楽器の一音一音のニュアンスが聞こえすぎるのではないか、と。
スタジオでは複数のマイクを各楽器のそばに、あるいはほとんどベル(管楽器の先端部分)に近接して置き、撮った音をミックス担当者が精妙なバランス感覚で再構成し、ハイセンスなサウンドとして完成させる。
これに対して古い録音は、おそらくマイクは一つだけで、それも演奏中の楽団から離れたところに置かれていると想像される。
楽器から発した一音一音はマイクまでの長い距離を進むうちに輪郭がぼやけてしまう、つまり音質的には劣化するわけだが、別の効果もあるように思われる。
近くで聞いているときに聞こえてしまうノイズとも言うべき成分が、この距離によって濾過され、逆説的ではあるがある意味、音がクリヤーに、あるいは純粋なもの、になっていくという…。
このことは楽器の音が集まって和音となった時にさらに促進される。
一つの楽器全体から出た音の全体像がマイクで捉えられる、という効果もある。
カメラで人を撮る場合にたとえてみればわかりやすいかもしれない。
一定の距離をとれば、その人の全身を捉えることができる。
ところが、パソコンのディスプレイ上のカメラのように至近距離で撮ると、鼻や口だけが巨大な、非常にいびつなものになってしまう(中古車外車の広告や飼い犬のヘンテコな写真のように)。
至近距離のマイクは確かに楽器の細かいニュアンスまで高い精度で撮ることができる。
だが、ある意味、鼻の異様にデカい犬の写真に似たところもあると思う。
こうして考えてくると、近くで、あまり高精度で見たり撮ったりすることは必ずしも良いことではないのかもしれかい。
「夜目遠目」という表現もある。
映像にしろ、音にしろ、若干ぼやけ気味でやや遠い感じの方が美しい場合もあるのではないか。
ハイビジョンだと毛穴まで映ってしまったりするし…。

この話は必ずしも表題の、モノラル録音を薦めた説明にはなっていないが、とりあえず「古きよき時代の録音のススメ」にはなっているだろう。
けれども、こういったサウンドを嗜好していく上では、やはりモノラルでなければならないと思っている。
それについてはまた機会をあらためて、書いてみたい。

重要な補足:
だが何といってもグレン・ミラー楽団(当時の)のまろやかで均整のとれた、抑制も利いたあのサウンドが良かったのだろうと思うのであった。
最も好きなナンバーは、少しマニアックかもしれないが、ゼッタイに「インディアン・サマー」。
ではまた。

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タグ: 楽器 クラリネット 編曲 吹奏楽 グレン・ミラー モノラル アナログ レコード トムとジェリー

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プロフィール

ヨハン・ミズヴィッチ

Author:ヨハン・ミズヴィッチ
33歳にしてクラリネットを始める。
楽器仲間のあらゆる編成に合わせて編曲してしまうのが趣味。
巷にあふれるBGMが大の苦手で、もっと生演奏が街中で聞かれないかと願っている。
その反面、iPod nanoのヘビーユーザーでもある。
最近は4コマ漫画執筆に熱中。

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